死を想え。縁起でもない? 否、メメント・モリ。
拝啓、山田五郎様。私たちに美術という余白をありがとう。
私は普段、「merry moment」という屋号を掲げてフォトグラファーとして活動しています。
「merry moment(メリーモーメント)」。
直訳すると「陽気な瞬間」のような意味合いなのですが、私的にはパーティー的な楽しさというよりは…
「愛おしい、そして儚い、一瞬のきらめき」を残したいという意味を込めています。
それは、つまり、「命」。
私たちは、奇跡の連続で生まれて、ここにいます。
生の証として、写真を撮る。
どんなに大切な人とも、いつか永遠の別れが来る。
だから、写真を撮る。
あなたは生きているだけで輝いているのです。
そんなことを伝えたくて、「merry moment」と名付けました。
「メメント・モリ」という言葉を知ったのは、山田五郎さんの影響で美術に触れるようになってからです。
「メメント・モリ」とは、「死を忘れるな」という、古代からある美術の画題とこのと。
髑髏や時計、枯れた花などをモチーフに忍ばせて、「死」を暗示する。
それは脅すわけではなくて、「人は必ず死ぬ。だからこそ、今を大切に生きよう」というポジティブなメッセージなんですね。
…「メメント・モリ」と「メリーモーメント」…。
なんだか似ていますね。
語感も似てるし、伝えたいことも、同じ。
今でこそ美術館へ足繁く通うようになった私ですが、それまでは全然興味がありませんでした。
きっかけは、夫がたまたま五郎さんのYouTubeを見て美術にはまったから。
そして、美術館へ行く前は五郎さんの動画で予習するのが我が家の定番となり、小学生の息子もすっかり美術に詳しくなって、いまでは家族共通の趣味になりました。
まるで親戚のおじさんのような親しみやすさで、あたかも友達の話をするみたいに、たくさんの画家の話を惜しみなく教えてくれる。
おかげで、私の中で美術への扉が開きました。
五郎さんにはいくら感謝してもしきれません。
このたびの五郎さんの訃報を受け、我が家は悲しみに包まれています。
五郎さん。
あまりにも、早すぎます。
最後の授業は、涙なしには見られませんでした…。
メメント・モリ、そして五郎さんからの最後のメッセージを胸に、今日を大切に生きたいと思います。
私たちに美術という余白を与えてくれて、本当にありがとうございました。




「命のきらめきを残したいから」という理由に、心から共感しました🫧
こんな風に撮る方と知り合えて本当に嬉しいなと、幸運を噛みしめています🤞✳︎
素敵なレターをありがとうございました📷
「メリーモーメント」と「メメント・モリ」、ほぼアナグラムになっていますね。
少しだけ足された分が、NATSUKOさんらしい余白なのかもしれません。